自己分析と聞くと、初めての就職活動の時にするものと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、新卒の就職活動でも、転職活動においても、自分の強みや志望動機など伝えていく必要があります。自己分析を行わずして、これらを伝えることは難しいでしょう。
本記事では、改めて自己分析の必要性・メリットから、具体的にどのように自己分析を行っていけばよいかを解説していきます。
自己分析を通じて、自分自身の強みや価値観を把握し、目指すべきキャリアの方向性を明確にすることができます。以下に、自己分析がどのように役立つかを具体的に説明します。
気になる企業が見つかり、応募する際には、履歴書や職務経歴書を提出する必要があるでしょう。それらの書類の、自己PR欄や経歴を記載する欄には、自分の強みや経験を的確に表現することが求められます。 自己分析を通して、自分がどのようなスキルや経験を持っているか明確にし、アピールすることで、書類選考の通過率が高まるでしょう。 また、面接においても同様に、面接官に対して自分の強みや志望動機などを効果的に伝えるためにも、自己分析をしっかり行い、言語化しておくことが大切です。
自己分析を行うことで、自分が何を大切にし、どのような企業文化や働き方が自分に合っているかを明確にすることができます。これにより、企業選びをする際に、より自分にフィットした企業を見つけやすくなります。 例えば、自己分析を通じて、周りと協力・相談しながら仕事を進めていくことが大事と思う人と、ある程度の裁量は任せてもらい、自分で計画を立てて実行していく方が合っていると思う人では、企業を選ぶ際に見るポイントが変わってくるでしょう。
自己分析は、長期的なキャリアビジョンを描く際にも役立ちます。 「自分はこれまでどのような経験をして、何を思い、何をしてきた。だから将来はこうしたい」「これまでの経験を通して、○○の強みを身に着けた、それを活かせる○○をしたい」など、自分の強みや経験、興味を明らかにすることで、将来的にはどのようなキャリアを築きたいのか、その方向性を定める手助けとなります。
自己分析を行う際には、以下のステップで進めてみましょう。
まずは、自分のこれまでの経験やキャリアを振り返り、棚卸をしていきましょう。 具体的には、これまでの仕事の中で、どのような業務に携わってきたのかリストアップしていきます。その上で、それらの業務の中で、どのような成果を上げてきたのかを書き加えていきましょう。 これにより自分が得意とする分野や、今後のキャリアに活かせる経験を明確にすることができます。 特にアピールしたい経験については、さらに深掘っていき、「どのように志望企業へ貢献できるのか」「どのスキルが活かせるのか」を明確にしておくことで、面接にも活かせるでしょう。
次に、自分の強みや価値観を言語化する作業を行います。
自分が何を得意とし、どのような価値観を持っているのかを具体的に言葉にすることで、自己理解が深まります。
例えば、「コミュニケーション能力が高い」や「問題解決力に優れている」といった強みを認識することができます。この時に、ただ「コミュニケーション能力が高い」だけではなく、『初対面の人とすぐに打ち解けるような』コミュニケーション能力が高い、『相手の思いに共感し、相手の考えを引き出す』コミュニケーション能力が高い、『相手の話を整理し、課題を見つけ出すような』コミュニケーション能力が高いなど、「それはどんな力なのか」を一段深堀りすると、より自分だけの強みを見つけることができるでしょう。
自己分析をより具体的にするために、強みや価値観を示す具体的なエピソードを整理します。過去の経験の中で、自分がどのように問題を解決し、どのような成果を上げたのかを具体的な事例としてまとめることで、自分の強みを裏付ける証拠として活用できます。
まとめ方に困った際には、5W1Hで整理してみると良いでしょう。
・When：いつ、どのくらいの期間、スケジュールは？
・Where：どこで、どんな規模か、どういう環境で？
・Who：だれが、どういう人たちと関わりがあったか？
・What：何をしていきたか？
・Why：なぜ、どのような思いで取り組んだか？
・How：どのように、自分なりに工夫したことは？
もし上記の方法で進めていく中で、つまずくことがあれば、様々な自己分析ツールを活用することも有効です。 例えば、自己診断テストやキャリアカウンセリングなどを利用することで、上手く言語化できない部分のヒントを得たり、自分自身を客観的に分析することができます。 また、他者からのフィードバックを取り入れることで、自己理解をさらに深めることができますので、適宜活用してみましょう。
自己分析は、転職活動の成功に向けた重要なステップです。自分自身を深く理解し、目指すべきキャリアの方向性を明確にすることで、自信を持って転職活動を進めることができます。時間をかけて自己分析を行い、自分にとって最適なキャリアを築きましょう。