「毎年ストレスチェックは実施しているけど、活用しきれていない」
「高ストレス者の対応が形式的になってしまう」
「結果を組織改善につなげたいけど、何から始めればいいかわからない」
このような声を、人事担当者の方からよく伺います。
ストレスチェック制度は2015年から義務化され、従業員50人以上の事業場では年1回の実施が必須になりました。また、2025年3月14日、労働安全衛生法等の一部を改正する法律案が閣議決定され、その中で従業員50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施が、努力義務から義務となる方針が示されました。本法律は2025年5月14日に公布され、一部の規定を除き公布の日から3年以内に施行される予定です。
現状では集団分析やその結果を活かした職場環境改善は努力義務とされていますが、今後さらに義務の範囲が拡大していく可能性も考慮すると、集団分析を社員が生き生きと働く組織づくりのための良い機会と捉え、適切に活用することが望まれます。
しかし、法律上の要件を満たすだけで終わってしまい、結果が形骸化するケースも少なくありません。
本記事では、人事がストレスチェックを組織改善につなげるための活用方法を解説します。
ストレスチェックは、メンタルヘルス不調を予防するだけでなく、職場環境の改善点を可視化する組織診断でもあります。
活用の視点を変えることで、次のような効果が期待できます。
・高ストレス者の早期対応
・部署ごとのストレス傾向の把握
・業務負荷や人間関係の課題の抽出
・働きやすい環境づくりの施策立案
つまり、人事にとってストレスチェックは適切に活用することで「職場環境改善の起点」となるのです。
「ストレスチェックの回答を人事や上司に知られるのでは」と不安を感じる社員は少なくありません。ストレスチェック制度を効果的に運用するためには、会社と社員との信頼関係が重要です。社員が安心して回答出来るよう、守秘義務や情報の取り扱いのルールについて、社内規程を定め、周知しましょう。
会社は実施者に部署単位や組織全体の傾向について分析を依頼し、職場環境改善に役立てましょう
(※10人未満の部署は個人の特定につながる恐れがあるため、社員の同意を取るか上位の部署にまとめるなどの対応が必要です)。
離職リスクが高い部署や長時間労働が続く部署など、データを基に優先度の高い課題を特定できます。
高ストレス者への医師面接指導や、健康相談としての対応、集団分析をもとにした職場環境改善計画の策定には産業医や保健師、公認心理師など専門職の知見が欠かせません。現場の声を踏まえた、実行可能な改善策に落とし込むことが重要です。
ストレスチェックはデータを集めただけでは効果を発揮しません。
分析結果を解釈し、現場にフィードバックし、施策として実行するプロセスが必要です。
保健師は、健康診断の集計分析などにより職場の健康課題を把握できるほか、日々の社員面談等の業務のなかで、数字に表れない職場の空気や背景要因も捉えることができます。また、人事・管理職・社員それぞれに合わせた納得感のある改善提案を行えるため、データを行動につなげる架け橋になれます。
ストレスチェックは、実施方法や結果の活用次第で、職場環境を根本から改善する強力な武器になります。
人事が主導し、産業医や保健師などの専門職と連携して取り組むことで、不調者の減少と組織力の向上を同時に実現できます。
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